熟成

スピリッツの中でも焼酎、ジン、ウォッカ、アクアビット、シュナップスなどは無色ですが色のついたものも多くあります。その中には他の香科や味を持つものを混合したものと、ウイスキーやブランテー、ラムのように木の樽によって永年熟成されたために色のつくものがあります。スコッチタイプのウイスキーはシェリー酒に使った樫の古樽を使用しています。ほとんど無色のアルコール液は熟成によって黄褐色となり、荒々しかった香りは芳香となり、味もまろやかとなります。科学者はその変化の謎をとこうと神秘性に挑戦してきましたが、その謎はいまだに完全には解明されていません。成熟の大体の仕組みは次ぎのことのようです。
ウイスキーの場合、主成分は約60%のエチルアルコールと40%の水ですが、その他にも数百種類の微量物質が含まれており、その主成分は樽の木目を通って揮発していくものと、何年たっても揮発しないで残るものがあり、後者がウイスキーの性格に影響を与えます。次ぎに樽材から中の酒の中にしみ込んでいく物質があるということ、さらには水とアルコールの分子が塊を作る会合現象というものによってアルコールの刺激的な味が温和なものになります。樽による熟成に気づいたのはスコットランド密造酒作り達だったといいます。18世紀の始め、ウイスキーに税金をかけようとする政府の役人の目から逃れるために、簡単な蒸留機を持って山の中で密造酒を作りましたが、余ったものを樽に入れて保存しました。それが長時間樽にあったウイスキーは、もとのものより数段よい芳香を持ち、味もまろやかになっていたそうです。

酒アルコール辞典

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