ウイスキー

アルコール度の強い酒のことをスピリッツと呼びます。つまり酒の精のことです。スピリッツは原料からすれば大麦、ぶどう、とうもろこし、米、ジャガイモ、さらに雑多な果物など数えきれませんが、これらの植物のもつデンプンを発酵させ、アルコール分の少ない醸造酒を作り、これを蒸留してアルコールの濃度を上げたものです。蒸留技術は紀元前から行なわれていたようですが、これは主として植物性の香料を濃縮して香水を作るのに利用されていました。アリストテレスは海水を蒸留すれば飲料水を得る事ができると書いているので、蒸留の技術はギリシャにもあったことは確かです。しかし、蒸留技術を今日的な意味で盛んに使い、特に強い酒を作るのに積極的に使用し、発達させたのはアラビア人を中心とした中世の錬金術師たちで、彼等は不老長寿のいわゆる生命の水(ウイスキー)を作ることに努力しました。アルコールの語源はアラビア語のアラクで、当時の蒸留機のことをアランビックといいます。日本で焼酎を作るのに使われる、らんびき、はこの言葉の訛ったものです。この強いスピリッツを生命の水と名付けたのは、文献によるとアイルランドの先住民ゴール人のようで、今のウイスキーのもととなるアイルランドの地酒はウシュク・ベハと呼ばれこれが生命の水の意味で、イングランド人がこれを訛ってウスケボーと言ったのが、ウイスキーの語源になります。フランスでも13世紀には葡萄酒を醸造してブランデーを作ったのがAeu de vie、北欧の主としてジャガイモから作ったAquavitも同じ意味です。しかし、ウイスキーやブランデーのように樽で熟成したもの以外は、たいてい無色透明です。

酒アルコール辞典

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