ラム・リキュール

ラム
ラムはサトウキビの栽培が盛んな西インド諸島、南アメリカの一部で多くつくられています。切り倒したサトウキビを粉砕し、圧搾してとった液汁、および砂糖をつくるために煮つめられた液汁の副産物であるモラセスを原料に発酵、蒸留してつくります。各メーカーは独自の味と香りをもたせるために発酵の段階で、各種の異なったイースト菌を使っています。蒸留に単式と連続の両方を使うことはウイスキーの場合と同様で、これらをブレンドし、2年から5年の間、樽で熟成させます。昔から海の男の飲み物で、船員や海賊の長い航海を慰める必需品でもありました。英国の大提督ネルソンは大の酒好きで、艦にはシェリーの樽を欠かさなかったといいます。1805年にフランスとスペインの無敵艦隊を相手に戦った有名なトラファルガーの大海戦により戦死しましたが、残った部下は勇戦して、大勝を得ました。ネルソンの遺体は部下によってラムの樽に入れられて本国に無言の凱旋をしましたが、以後英海軍の将兵はラムをネルソンの血と呼んで親しんだといいます。

リキュール
定義の仕方は各国によって異なりますが、一口で言うと甘口でアルコール分が高く、ウイスキー、ブランデーなどのスピリッツをベースにして、砂糖、シロップ、果実酒、薬草類を加えますが、これらの添加物はアルコールに浸透して、最蒸留しその際に、不揮発のエキスを残したものです。有名なものにヴェネゼラ沖のキューラソー島産のオレンジの皮を使った「キューラソー」、ブランデーをベースにハッカを入れた「ペパーミント」がありますが、クレームを冠した各種のリキュール、各種の果実の名を冠したブランデー、例えばアプリコットブランデー、チェリーブランデーなどがあり、オレンジビターやキナ樹皮を使ったビターなどアルコール40%程度で苦味のあるものもあります。

酒アルコール辞典

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