ポルト・マディラ

ポルトワイン
ポルトガル北部ドウロ河流域の地方に産出するもので、ドロウ河が大西洋に注ぐ河口の港町ポルトから樽詰で積み出され、主としてイギリスで瓶詰されたのでポルトの名が付けられました。この地方の夏は極めて暑く、冬には雪も降りますが、夏の強い太陽がブドウの糖度を高めます。また土質は花崗岩層で、良質なブドウが採れます。ポルトには赤と白がありますが赤の産出が多くなっています。集められたブドウは花崗岩で作られた四角い槽に入れられ、踏みつぶしが行なわれます。発酵が始ると炭酸ガスのために皮や種が表面に押し上げられます。白を造る場合には皮や種を取り除きますが、一般的には棒でかき混ぜて果皮を槽の中へ戻します。ポルトの赤色はこの果皮によるものですが、発酵が適当な段階へと達すると、ブランデーを入れた樽に注ぎ込んで発酵を止め、約20%のアルコール度で長期間の熟成へ入ります。3年以上樽で熟成されたものがブレンドされて瓶詰にされますが、ブドウの豊作年のものだけで造ったヴィンテージポルトになると瓶詰にされた後20年から40年の熟成を経たものもあります。

マディラワイン
マディラ島はポルトガルの首都リスボンから南西約1000kmのアフリカのモロッコの西の沖に浮かぶ島で、マディラは森の意味です。ポルトガルの開拓民が耕地を作るために森に火を付けましたが、その火は7年間も燃え続け、全島が灰になりました。しかし、この灰が後にブドウ栽培のための肥沃な土壌を作ることとなりました。島内で収穫されたブドウは大きな樽の中でつぶされ、果皮は取り除いて、山羊皮の袋に入れて町へと運ばれ、樽で3週間たつと発酵未熟な若いワインとなります。これを100度から130度の部屋に移して過熱させます。これは積み出しの航海の途中に船倉の熱気でワインが良く熟成されることからヒントを得たもので、最後にブランデーを加えて強化されたワインはシェリーと同様ソレラシステムによりブレンドされ、熟成の後瓶詰にして出荷されます。マディラのボトルは柳の皮で編んだカゴに入れられ、一見してそれと分かります。

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