ナポレオン

ナポレオンはブランデーの成熟期間によるクラス表記であり、それも各メーカーによってまちまちです。しかし成熟期間の長いものほど上質であることには間違いありません。このクラス表記の大体の基準は5年以上が三ツ星、7年以上が五ツ星、10年以上がVO、15年以上がVSO、20年以上がVSOP、30年以上がVVSOP、40年から50年がXO、70年以上がEXTRAとなっています。ナポレオンと呼ばれるものは2年から30年といった物のようです。ナポレオンとはもちろんナポレオン・ボナパルト一世のことで、ブランデーにその名をつけたいわくについても、諸説があります。ナポレオンが1815年にエルバ島の流地からマルセイユに帰ったときに、市民が古いブランデーを献上して以来だという説。そして、ワーテルローの戦に敗れたナポレオンがアメリカに亡命しようとして2隻の船を用意したが、ナポレオン自身は英艦ベレロフォン号に収容され、セントヘレナ島に流された。ナポレオンの用意した船荷のうちベレロフォンに積みきれなかったブランデーを、英海軍の士官たちがナポレオンブランデーといって飲んだのがもとで、ビスキー社をはじめ、各メーカーがこれと同様の上級品ブランデーにナポレオンと名づけて売り出したという説があります。さらには、ナポレオンが待望の男児をもうけた1811年にさかのぼり、この年はブドウの収穫も空前の大豊作で、ちょうどその年、空に大彗星が現れたのでその年のワインをコメットワインと呼んで珍重しました。そしてこのコメットワインを蒸留して作ったブランデーをナポレオンブランデーといった説があります。ナポレオンはブランデーを愛し、遠征の際には大量のブランデーの樽を兵士の志気の高揚や寒さしのぎとして軍用物資として調達したというので、ブランデーとナポレオンとの関わり合いは非常に深いものがあります。

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