シャンパン

シャンパンはフランスのパリ北東約150kmのシャンパーニュ地方で産出されるもので、この名称も醸造方法もフランスの原産地統制名称法という法律により保護されており、フランスの他地域や外国でできる同様のものはヴァンムスーとして厳格に区別されています。この地方には約1万6000のブドウ園がありますが、そこで採れたブドウは大手の醸造会社によって買い集められ、圧搾され果皮と種子はとり除かれ、醸造して普通の白ワインが造られます。そして各醸造業者は、自社独自の品質を毎年均等なものにするため、各種のブドウ酒やそれに手持ちの古酒をブレンドします。このブレンドが普通のワイトと違うところです。このブレンドしたものを瓶詰めにすると、それぞれの瓶の中で二次発酵が進み、その際に発生する炭酸ガスの圧力は5から6気圧にまでになります。そのためにコルク栓に針金をして栓が飛ばないようにし、2年から5年の間熟成を待ちます。この長い熟成の期間に、横たえられた瓶の内側にオリが溜ります。このオリを取り除くために熟練した職人によって動瓶という作業が行なわれます。これは瓶を軽くゆすりながら少しずつ回し、同時に栓が下になるまで、つまり瓶が逆立ちし、オリが口の部分に沈澱するまで続けられます。これは数カ月間も要する専門作業です。そして、下に向いた瓶の口の部分を瞬間的に冷凍して、栓を外し、中のオリを吹出させます。その際にはワインも流れ出るわけで、その減量した分に対してリキュールが加えられます。この液は最後の発酵を助けるための砂糖、古いシャンパン、ブランテーなどで作られますが、いずれにしても瓶の中のワインや炭酸ガスが吹出さないように素早く行なわねばならず、極めて熟練を要する作業です。こうしてブドウの仕込みから何年もかかって作り上げられたシャンパンはコルク栓をして針金をかけられて出荷されます。

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