ブレンド

スコッチタイプのウイスキーの場合、ブレンドという言葉が出てきます。しかし、このブレンドには2つの異なった意味があり、ブレンデッドウイスキーという場合のブレンドはピュアモルトウイスキーに対してモルトウイスキーとグレインウイスキーを混合することを言いますが、もう1つの重要なことは、モルトウイスキー同士を適当な割合に混合することです。ウイスキーは原料から熟成まで複雑な過程を経るので、その間、性格の異なったものができ上がります。厳密に言えば一樽ごとに違うと言ってもよいくらいです。そこでメーカーは毎年、自社の7年ものとか12年ものを売り出す場合、新旧雑多な樽から原酒を選び出して、混ぜ合わせ、それぞれ自社の何年ものに相当した風味のウイスキーを作らなければなりません。よって厳密にいえば、何年ものといってもその内容は年によって異なるわけです。日本で市販のウイスキーの場合、アルコール度は43%そのうちモルトはその約40%なので、ウイスキーの16%程度のところをブレンドによって操作するために、風味の異なった製品を出すことができるわけです。よってブレンダーの嗅覚は、研ぎ澄まされたものでなければならず、嗅覚は人間の五感の中で最も鋭敏だといわれますが、ブレンダーの鼻はまさに驚くべきものがあるといえます。酒は樽の木目を通って揮発する物質を含んでいるため、この揮発によって1年に約2%減っていきます。ブライデーのように長年熟成させるものだと、10年で20%減り、25年たてば半分になってしまいます。だからブランデー作りは古い樽に比較的新しい酒を混合して自社の等級に合わせたものを作らなければなりません。だからブランデーのことをブレンディだと言う人もいます。

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